AIで競合分析をする手順と、その限界
競合分析は、AIに任せると速くなる部分と、人が一次情報で確かめないと危ない部分がはっきり分かれます。このガイドでは、AIを使った競合分析の進め方を5つの手順で説明し、それぞれで「AIに任せてよいこと」と「人が確かめること」を分けて書きます。
手順1:目的を決める
競合分析は、目的によって見るものが変わります。最初に1つに絞ります。
- 提案のため:提案先が比べられている相手と、提案先の強みを整理する
- 自社の戦略のため:自社がどこで差別化できるかを探す
- 新規事業のため:参入する市場の主なプレイヤーと空白を知る
AIに任せてよいこと:目的に合わせた分析の観点の洗い出し。人が決めること:目的そのもの。
手順2:競合を洗い出す
競合には、同じ商品を売る直接の競合と、顧客の同じ悩みを別の方法で解決する間接の競合があります。AIは、事業の説明から両方の候補を広く挙げるのが得意です。
人が確かめること:挙がった候補が、顧客が実際に比べている相手か。検索結果やAIの候補だけでは、地域の競合や、業界の中でしか知られていない相手を見落とすことがあります。営業や顧客の声と照らしてください。
手順3:比べる軸を決めて並べる
価格帯・顧客層・提供範囲・訴求・選ばれる理由など、比べる軸を決めて各社を並べます。2つの軸で図にしたものがポジショニングマップです。
人が確かめること:軸が、顧客が選ぶときに本当に気にしているものか。軸を変えると結論が変わるので、軸の選び方そのものを議論の対象にします。
手順4:SWOTと戦い方の仮説にまとめる
並べた結果から、自社(または提案先)の強み・弱み・機会・脅威を整理し、どこで戦うかの仮説にします。ここまで来て、競合分析は「調べた」から「次に何をするか」に変わります。
人が確かめること:強みに根拠があるか(公式サイトや実績に書かれているか)、機会と脅威が今の市場の状況と合っているか。
手順5:数値と固有名詞を一次情報で確かめる
AIの出力で最も間違いが起きやすいのが、市場規模・売上・シェアなどの数値と、会社名・商品名などの固有名詞です。AIはもっともらしい数字を作ることがあります。資料に載せる前に、次で確かめます。
- 公的統計・業界団体の調査
- 上場企業の決算資料・有価証券報告書
- 各社の公式サイト・プレスリリース
よくある失敗
- AIが出した市場規模を、そのまま提案書に載せる。出典の無い数字は、相手に聞かれたときに説明できません。
- 候補に挙がった企業を、全部「競合」として扱う。顧客から見て比較の対象でない企業が混ざります。
- 毎回違う指示でAIに聞く。観点がそろわず、前回の分析と比べられません。
- 調べて終わる。競合の情報を並べただけで、自社の打ち手につながっていません。
STRATEXSでは、どこまでを自動にしているか
STRATEXSは、手順2〜4(競合の候補・ポジショニングマップ・SWOT・戦略の仮説)を、企業URLから毎回同じ9つの視点で出すツールです。読み取るのは入力した公式サイトの本文と、会社概要・サービスなどのページ最大3件で、市場規模や競合の数値はAIの推定です。手順1の目的決めと、手順5の確かめは、人が行う前提で作っています。詳しくは企業URLからの企業分析:何を読み、何をAIが推定するかをご覧ください。
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